ヌビキルティング入荷

少し前に入荷しているヌビですが、注文していた商品が揃ったのでようやくご紹介できます。SNSでも人気が出始め雑誌等にもヌビを使ったバッグを紹介しているところもあるようです。

どういったところが人気の理由なのか実際に作ってみて私たちなりに分析?してみました。

色は左からグリーン、オフホワイト、ピンク

そもそもヌビとは何なのか、そこも少しだけサラッと。

ヌビの発祥はそもそもモンゴルなのですが、西の方では〈キルト〉そして東の方で〈ヌビ〉という言い方になったそうです。日本ではキルティングに類似しているものになります。韓国ではこのヌビが伝統工芸の一つとされています。元々は、防寒・保温、丈夫にするために中に挟んだ木綿綿がずれないように畝状にステッチをして衣服や布団などに用いられたそうで、モンゴルや韓国の寒い地域では特に重宝されたんじゃないのかと想像します。昔はこれを一針一針運針で縫われていたと知ると果てしない物を考えたものだと感心してしまいました。だけど、手縫いでされていたからこそ、より温かみはあったのだろうとも思います。

今のヌビは勿論工業製品なので手縫いの温かみは含みませんが今の時代に合うものになっていると思います。

今回実際に作ってみたのは簡単なトートバッグ。今回は色落ちの検証も含めピンク色で作ってみました。

まず水通しをして色落ちを見ましたが、とくに色が出るようなことはありませんでした。縮みは全体で約2㎝程縮みました。

多少の縮みは想像していたので今回の製作ではとくに問題はなかったもですが、この生地で何か作られる際は十分に水通しを済ませてから製作していただくと安心かと思います。

写真で見にくいかもしれませんが中綿にも色がついているので、少し心配していた色落ちがなかったのには少し安心しました。他の色の検証は出来ていませんが水通しをする際に確認ができると思うので特に気にする部分ではありませんでした。そもそもがくすみカラーなのでそれも可愛さの一つとしてのポイントですしね。

生地は中綿が入っている分多少厚みを感じるので今回持ち手は一重で握りやすく、裏地もなしで軽さを重視。持ち手の両サイドにはサテンリボンを使い、中は見返しにUSAリボンを使用し可愛くあしらってみました。そして触った感じ、当店にある日本製のキルティングと比べると若干厚さもあったような感じがしました。(だからと言って縫いにくさはありませんが、今回14号針で縫ったので針は厚地用に変えられると良いかもしれません)

日本のキルティングの多くは外に絵柄や無地の色布、中は無地の白(または生成)ですがヌビは裏も表同様、色がきちんとついているのです。なので裏地がなくても可愛いはキープされています。裏地をつけなくてもいいのがまた良いとこポイントですよね。

今回は特に凝ったデザインでもないですが、とても可愛らしい物が簡単なデザインでもできたなぁと思いました。

今回作ってみて人気な理由を探して感じたことは、

軽くて丈夫だから大人から子供まで使いやすい

縦縞が普通のキルティングと違いよりシンプルに見える

シンプルだからお洋服のコーディネートがしやすい

中を開けても表と同じ色で可愛い

トレンドのくすみカラーは外せない!

という感じでした。

この生地はお布団にも使えるので、乳幼児を包むおくるみやクッションカバー、入園で持つマザーバッグ等長く使いやすいものにおすすめです。冬に近づけばカーディガン等の防寒着にもいいですよ。

お値段は少し張りますがステッチの量、表裏の生地の着色、肌触りの良さを考えれば納得できるかと思います。